3月の一斉休校が終わり、無事に始業式が実施できました。
しかし、ほどなくしてまた休校。
3月の休校は、教科書もほぼ終わっていたので問題演習でよかった。
しかし、4月の休校は授業を進めなければなりません。
3月の休校は問題演習だったので一部の先生が遠隔授業をすればよかったのですが、4月の休校は授業を進めなければならないので全ての先生が時間割通りに遠隔授業をすることになりました。
4月の休校対策は3月のそれよりもかなり準備がかかりました。
1.
すべての先生がiPadでZOOMを使えるようにする。
本校はiPadを導入していますが、Classiやロイロノートなどはプレインストールされています。
しかし、ZOOMはプレインストールされていない。
まずはすべての先生のiPadにZOOMをインストールしなければなりません。
様々な先生がいました。
Apple IDを作っていない、Apple IDが分からない、Apple IDのパスワードが分からない、Appストアの使い方が分からない、Appストアのレビュー(最初に個人情報を入れること)って何?
ZOOMの講習会も行いました。
もちろんサインアップでも一苦労。
実際の活用も一苦労。
教材も映像用にレイアウトを変えなければなりません。
学校というのは配布プリントはB5かA4のタテですが、映像で映す教材はこれをヨコにしなければなりませんし、文字を拡大しなければいけませんし、文字を太くしなければいけません。
ZOOMは写真共有が便利なので教材をiPadの画面にあったサイズの写真にするといいのですが、学校の教員の中にはスクリーンショットの撮り方が分からない先生もいます。
こういったこと全てに対応しました。
2.
生徒を取りこぼさない。
遠隔授業を受けられない生徒がいたら困ります。
遠隔授業が苦手な先生のフォローは休校が始まっても可能ですが、生徒のフォローは休校が始まったらかなり困難です。
教師と同様にいろいろな生徒がいました。
Apple IDがロックされてしまった、Apple IDが分からない、Apple IDのパスワードが分からない、Appストアの使い方が分からない、Appストアのレビュー(最初に個人情報を入れること)って何?
アプリの活用も同様です。
一体、何人の生徒のパスワードが分からない問題に対処したことか。
よく、ICTについては生徒の方が教師なんかよりも詳しいなどという声を耳にしますが、そんなことはない。
ほとんどの生徒はICTの知識は貧弱で「与えられたもの」を使っているだけなのです。
3.
新学期が始まる直前からClassiのつながりが悪い。
本校はClassiで生徒への連絡・指示をしているので、Classiのつながりが悪いというのは致命傷です。
Web版ならアプリ版よりはつながるということで、生徒には急遽Web版をiPadのホーム画面に追加させました。
しかし、ここでも「パスワードが分からない問題」が頻発し、いちいち対処しなければなりません。
Classiは復旧しましたが不安定だったので、連絡・指示はロイロノートも活用することにしました。
しかし、ロイロノートも急激なアクセス増で午前中は接続がうまくいかないという事態。
現在は、Pagesの共同制作機能を「生徒への連絡掲示板」に活用することも検討しています。
なんだかんだ大変でしたが、いざ遠隔授業が始まってみると、先生方はもちろん生徒もほとんどが対応できているようです。
ダーウィンの有名な言葉を思い出しました。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」