受験生と絵画

画力がないという生徒と画力がある生徒が絵について話していました。
思うところがあったので記しておきます。

絵についてですが、絵はうまいに越したことはありません。
まずは、コミュニケーションで役に立ちます。
例えば留学とかホームステイとかしたときに、絵はコミュニケーション・ツールとして役に立つでしょう。
芸術は世界共通語です。
世界共通語といえば、数学や化学式なんていうのもありますが、こんなのはエリートにしか通じません。
でも芸術は老若男女、金持ちも貧乏人も高学歴者も学歴のない者にも通用する世界共通語です。

次に絵は学問でも役に立ちます。
私は学芸員の資格を取りましたが、絵を描かされました。
土器の絵とかを描かされるのです。
医学系に進んだ卒業生も臓器の絵を描かされると言っていました。
生物系もスケッチは欠かせませんね。
どれも記録用にスケッチをするのですが、写真を取ればいいじゃんと思うかもしれません。
でも大学では写真ではなくてスケッチを求められます。
これは「観察眼」を身につけるためだそうです。
スケッチをすると観察眼が身につくそうです。
事象の細かい点にも目が行くようになるそうです。
そういえば、私が勤めている学校には歌をテーマに絵をかかせている音楽教師がいます。

さて、絵の重要性を述べましたが、画力にも当然素質や才能はあります。
これは運動や音楽も同様ですよね。
勉強にももちろん才能は有ります。
芸術、スポーツ、勉強は、素質や才能に影響されるという点では共通していますが異なる点が一つ。
勉強は芸術やスポーツとは違って素質や才能がなくてもできるようにならなければならないということです。
芸術は制作者でなくても鑑賞者として楽しめます。
スポーツは選手でなくても鑑賞者として楽しめます。
しかし、勉強は当事者としてできるようにならなければなりません。

受験生と絵画
トップへ戻る