『タッチ』を読んだことはありますか?かなり前のマンガですが、いまだに読まれているようです。『タッチ』はある意味「スポーツマンガ」の金字塔でしょう。『タッチ』以降、スポーツマンガにはある傾向が生まれました。
【初心者の主人公】
『タッチ』以降のスポーツマンガの特徴に「初心者の主人公」が挙げられます。「初心者の主人公が努力の末に栄光を手にする」というものです。でもそんなことが本当にあり得るのでしょうか?高校から野球を始めて甲子園で優勝できるのでしょうか?『タッチ』以降のスポーツマンガ『スラムダンク』も同様です。
【努力が結果を生む?】
主人公はもちろん努力をします。努力する姿もマンガには描かれています。人並み以上の努力をする。でもなんか腑に落ちない。私には「何か大事なもの」が描かれていないように思われるのです。
【何か大事なもの】
人並み以上の努力をするのに必要となってくるのは「準備」です。「準備不足の努力」ってやつが腑に落ちなかったんだ。主人公に欠けているものは「中学3年間の努力=準備」。基礎体力や基礎技術なしに甲子園で優勝できるほどの努力なんてできるはずはありません。
スポーツマンガでは読者にリアリティーを持たせなければなりません。読者にリアリティを与えるために、作者はある言葉を取り入れました。「才能」です。「努力のための準備」を「才能」に置き換えてしまったのです。
「準備→努力→結果」 を 「才能→努力→結果」 に置き換えてしまったのです。
【騙されない】
「努力」をするには「準備」が必要です。「受験勉強といった努力」をするためには、「基本事項の獲得といった準備」が必要なのです。皆さんは「基本事項の獲得といった準備」を「才能」で済ませようとはしていませんか?