切羽詰まると必要を捨てる

『会社を辞めない起業』(日本実業出版社、松田充弘著)を読みました。その中に、「すべてのものは二度つくられる」という考え方が紹介されていました。
一度目は「知的創造」、二度目は「物的創造」とのことです。
私たちは何かを成す時には「プラン作成→現実化」の2段階のプロセスを踏んでいるというのです。
「プラン作成=知的創造」、「現実化=物的創造」ということなのでしょう。

さて、「プラン作成→現実化」を学習に当てはめると、「学習計画を立てて、これを実行に移す」ということになります。
これは至極当然な学習プロセスに思えますが、実際にはそうではありません。
実際には、「切羽詰まってしまったことを実行に移す」といったことが多いように感じます。
では、なぜ「切羽詰まってしまったことを実行に移す」になってしまうのでしょう?

2つ理由があると思います。
1つ目の理由は、後回しにするからです。
生徒は予習や復習や課題で忙しい生活を送っていますが、(切羽詰まってしまうまでは)スマートフォンを優先してしまいます。
切羽詰まってから、(やらないと大変なことになる)課題に手をつけます。
切羽詰まっているので、(やらなくてもバレない)復習なんかには手をつけません。
「切羽詰まってしまったことを実行に移す」ということは「切羽詰まったことしかやらない=必要なことをやらない」と同義です。
スマートフォンの優先順位を下げる必要があります。

2つ目の理由は、学校のカリキュラムにあります。
生徒は授業の計画を立てる必要はありません。
与えられた授業に参加します。
結果、予習も復習も課題も与えられたものになります。
学校のカリキュラムに委ねることで、学習計画を立てるといった意識が消えてしまうのです。
しかしながら、学校のカリキュラムに後れを取ってしまうと、学校のカリキュラムに委ねるだけではうまくいかなくなってしまいます。
そもそも、学校のカリキュラムについていくためには「忘れないための施策=定期的な復習」といったプラスアルファ(=自身の学習計画)が必要です。

生徒の皆さんには「学習計画を立てて、これを実行に移す」に取り組んでもらいたいと思っています。
そのためには「後回しにしない=切羽詰まらせない(必要なことをやらなくなる)」と「学習計画を立てる」です。
学習計画については、2か月半後に模試がありますので、ここで点数を取るには何をすべきかを紙に書き出してみるといいでしょう。

切羽詰まると必要を捨てる
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