2種類の失敗

定期試験のたびに「失敗した」という声が聞こえます。
でも、これって本当に失敗でしょうか?
失敗は成功の母とも言います。
挑戦ないところに失敗はありません。

ただし、定期試験の失敗は「挑戦しなかった失敗」。
定期試験の失敗については「山が外れた」というのもあるかもしれません。
でも、「山を掛ける」というのはそもそも「挑戦しない」と同義ではないでしょうか。

怖いのは「失敗に慣れる」ことです。本来、失敗は挑戦が前提なのですから、失敗には是認される条件が含まれています。失敗は「挑戦しただけ立派」と賞賛されます。私たちは「失敗から学ぶ」という言葉を口にします。しばしば「失敗」という言葉は心地よい響きとなり、私たちは「失敗」という言葉に「癒し」を見出します。

しかし、これが挑戦した結果の失敗ではなく、「挑戦しなかった失敗」となるとどうでしょう?「失敗」という言葉は心地よい響きなのですから、そして「癒し」となるのですから、中毒性があります。

さて、定期試験です。定期試験は「きちんと準備をしてから試験を受ける練習」として入試に活かしたいものですが、「きちんとした準備」もせずに定期試験を受けて「失敗した」と言っていって「癒し」を求めるようでは、受験勉強の質も下がっていくでしょう。

ちなみに、「きちんと準備してから定期試験を受ける」というのは定期試験勉強の中で、その試験範囲内で自分にテストを課して満点がとれる状態まで持っていってから定期試験を受けるということです。その試験範囲内で自分にテストを課して満点が取れる状態まで持っていっても定期試験でうまくいかないときに初めて「失敗した」という資格があるのだと思います。

2種類の失敗
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