弱者の武器

シャルリー・エブトの風刺画に端を発するテロが話題になっています。
欧州では表現の自由を守るためのデモも行われています。

でもちょっと腑に落ちないのは、欧州の「表現の自由」のダブルスタンダードです。
欧州には「ヒトラー」や「ナチス」を賛美する「表現の自由」はありません。
一方で、特定の宗教を侮辱する表現の自由は守れと言う・・・

さらに腑に落ちないのは、弱者への侮辱です。
もともと、表現の自由とは、国家権力に対抗する弱者の武器であるはずです。
ペンは剣より強し。
ペンは弱者の強者に対する数少ない武器であるはずです。
なぜ、シャルリー・エブトは、欧州では少数派であるあの宗教を風刺したのでしょう?
多数派が少数派を侮辱するというのは、表現の自由ではなく、表現の暴力でしょう。
シャルリー・エブトには「ペンは剣より強し」の精神はないのでしょうか?

と、ここまで書いて、シャルリー・エブトが、テロ後に風刺画を発表したことを思い出しました。
テロに屈せず、まさに「ペンは剣より強し」の精神。

でも、先に弱者の武器であるはずのペンで弱者を侮辱したのは、シャルリー・エブトです。
「ペンは剣より強し」の精神を蔑にしておいて何をいまさら、という感を覚えます。
ちなみに、弱者の武器は、ペンだけではありません。

テロも弱者の数少ない武器の一つだと言われています。
違いは、「暴力を伴うかどうか」でしょう。
暴力を伴うテロは絶対に許してはいけません。
でも、「表現の暴力」も許されるものではないはずです。