一橋大学社会学部R先輩

私は1年の時に受けた現代社会の授業が好きで、就職に有利だということも考え、1年から2年の春にかけてはとりあえず法学部を志望していました。しかし、2年生の夏にある大学のオープンキャンパスに参加して、はじめて「社会学」の存在を知りました。その後、日本で唯一社会学部がある国立大学ということで、第一志望校を決定しました。志望校を決める時には、広く情報を仕入れて下さい。自分が興味があると思った分野については、新聞やテレビ、インターネットでよく調べましょう。これは志望校決定の際だけでなく、受験期に勉強のモチベーションを高めるのにも重要です。

私が今、早めに取り組んでよかったなと思い、国立大学を第一志望にする人にはぜひすぐにやって欲しいと思うのは、自分の志望校で要求されている学力がどの程度のものなのかを研究することです。幸いにもうちの高校には大きな進路指導室があるので、そこに行って調べて下さい。まず調べるべき次の4つがあります。「センター配点」、「センター対二次比率」、「センター得点率」、そして「科目数」です。これを調べないと、何を勉強していいのか分からなくなり、勉強の効率がかなり落ちます。

私の場合、「センター対二次比率」が180:820でした。これは1000点満点の試験でセンター試験の得点は180点分だけだということです。つまり、センターでどんなに高い点数をとっても、二次で点数をとらなければ簡単に落ちてしまうということです。

また、「センター配点」が、国語、数学、社会、英語がそれぞれ20点、理科が100点でした。つまり、理科の1点は他の教科の10点と同じ、ということです。

そこで私が漠然と感じたことは、「高校の授業では物足りないのではないか」ということでした。キリスト高校のカリキュラムだと、2年の最後からセンター試験の対策に入ることになっています。ですから、「センターが取れても意味がない」私は、高校の授業だけを受けていては合格できないのではないかと思ったのです。

けれど安心して下さい。結局私は3年間一度も予備校に行かずに、学校と自習だけで第一志望に合格できました。センター対策をきちんとしていれば、二次にも通用する学力は身につくものなのです。

きちんとしたセンター対策とは、「当たり前のことをする」だけです。よく「この方法でらくらく成績が伸びる」といううたい文句の参考書が売っていますが、それには向き不向きがあります。失敗するぐらいなら、初めから「王道」で勉強した方が早いです。授業で出される課題をやれば、自然に「王道」の勉強ができます。知識面の不足は本当に足を引っ張りますから、面倒がらずに早く覚えるべきものは覚えましょう。私は英単語の暗記をずっとサボっていて、2年から3年にあがる時の春休みに英単語を750語一気に覚えました。そうしたところ、3年最初の模試では英語の点数が30点以上伸びて、非常に驚きました。これからの春休み、知識の徹底的な整理をしてみて下さい。

そして、とにかく弱点をつくらないで下さい。点数が伸びない場合、どこかに弱点があることが多いです。模試の結果が返ってくると、項目別の点数があります。私はそこを活用して弱点を探しました。数学Ⅱの範囲ですが、センターの過去問を解いた時、三角関数で1点もとれないことがよくありました。そこで私は、本番1週間前に数Ⅰの教科書を開いて、sin, cos, tanの定義から勉強し直しました。これはかなり焦りましたが、このおかげでその後の理解がスムーズになりました。1つ1つ、分からなくなったら丁寧に基本からやり直すことが大事です。

また、私の場合、先ほど述べたように理科の比重が非常に重いので、2年の時から生物には力を入れました。このように、センター配点の高い教科、2次まで使う教科は重点的に勉強するといいと思います。

基本はセンター対策で、オプションとして二次対策を入れていました。力を入れたのは世界史です。私の大学では、2次の世界史は論述だったので、特別な対策が必要でした。そこで、Z会の『実力がつく世界史100題』という問題集を購入し、問題を解くと同時に、問題文の要約をしました。要約をするときには、世界史の用語集を読みながら理解を深めました。とにかく歴史の流れを理解することに努めました。これはセンター試験の高得点にもつながりました。

しかし基本はセンターです。私の場合、センター得点率が90%あったので、センター私大をたくさん確保することもできました。これはお得です。値段も安いし、試験を受けに行く手間も省けました。ぜひセンターに力を入れて下さい。このとき大切なのは、目標を高く持つことです。70%必要なら80%を、80%が目標なら90%を目標にしましょう。本番では緊張しますから、いつもの力は出せないものと思って下さい。しかし目標を高く設定していると、少し失敗しても余裕があります。

こう話していると、四六時中勉強しかしていなかったように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。

私は3年生の時、学校がある平日の日は、1日あたり約4~5時間勉強していました。これは多分、受験生の学習時間としては平均ぐらいだと思います。私はよく寝ないと疲れが取れない体質なので、勉強をした後はすぐに寝てしまい、趣味の時間はほとんど取っていませんでした。その代わり、休日はゆっくり起きて、昼に5~6時間勉強し、残りは趣味に当てて過ごしました。

要するに、勉強と息抜きのメリハリをしっかりつけることが大切なんです。受験生だからといって、あれもこれもダメ、と我慢するのは、ストレスの元となって、勉強にも悪影響が出ます。適度に息抜きを入れましょう。そして、やる時は他のもの全てを断ち切って、全力を出しましょう。

最後に皆さん、決して諦めないで下さい。私は本番前最後に受けた記述模試がE判定で、自信を喪失した時期がありました。けれど「ここまでやってきたのだから」と思い、最後まで全力投球して合格しました。皆さんが自分の持てる力を発揮して進路を実現できるように、心から応援しています。