先輩の日本史学習法

O先輩
早稲田大学国際教養学部

日本史はZ会で送られてくるまとめの本を使って、教科書を読んで流れを理解した後にそれをそのままノートにうつし、必要によって情報をつけたしながら自分なりにまとめていました。太文字でかいてあるところだけでなく、人名などポイントになりそうなところは赤ペンにして、テスト前や復習をするときには赤シートを使って勉強しました。まとめと暗記は一斉に行わず、まとめるるときには流れや内容の理解に重点を置き、暗記するのは定期テスト前に行いました。ノートを作る作業はかなり時間がかかりますが、その分メリットとして、テスト前や復習にそのまま使える、1ページの印象が頭に残りやすい、流れがつかみやすい、(基本も細かい用語も全て書き写すので)なじみのある用語が多くなる、情報をどんどん付け足せる、などがあると思います。

まとめるときは細かい情報もどんどん書き込んでいき、あとに知らない用語が出できたときも全てノートに書き込んで、ノートには自分の知っていることは全部書いてあるという状態にしました。そして定期テスト前にはまたノートを計算用紙などに再び全て写し、出来ないところにチェックをいれ、出来ないところがなくなるまで繰り返しました。定期テストは範囲が限られているのでその部分の情報を徹底的に頭に入れるチャンスだと思います。このときにノートに書いてあることは全部基本だと思って細かい情報もなるべく多く、広く覚えてしまうことで、自分の“基本知識”の絶対量を大きくしておくことは、あとから過去問をといてさらに新しい知識を詰め込んでいく際に苦しくならないために必要だと思います。日本史は細かい知識はレベルの高い大学ではいくらでも問われるので貪欲に詰め込むことは絶対損しないと思います。その時に役に立つのは『用語集』です。『用語集』では引いた単語の説明は知りたい情報だけでなく全てに目を通しておいた方が絶対にいいです。さりげなく書いてあることが正誤問題で問われることが多々あるからです。歴史は時間がかかるくせに一度頭に入れても他の分野をやっているうちにどんどん忘れてしまい、なかなか知識が定着しませんが、そのたび毎にきちんと覚え、それを根気強く繰り返していけば必ず覚えられます。逆にいえばそれしかないと思います。おそらく最も時間がかかる科目なので早い時期から勉強を始めることをお勧めします。私は世界史に比べて日本史は授業が終わるのが遅いため、自分で先取りしてやるのがいいと思ったのでノートをまとめを日本史の授業が始まる前の一年生の冬頃から始めていました。なのでノートのまとめは授業よりも常に先に進んでいるようにしていました。(それでも一度授業においつかれたので頑張って追い越しました)授業にあわせてとかテスト前に上記のようなノートを作ることは時間的に厳しいし、三年になると余裕もなくなってくるので、特に二年生のうちに日ごろからどんどん進められれば一番いいと思います。

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A先輩
上智大学 / 津田塾大学 / 立教大学

日本史の勉強の中心は教科書です。しかし、私は教科書だけでは内容がよく理解できませんでした。そこでナビゲーターという参考書を読んでから、教科書を読み、ナビゲーターについてきた問題冊子で用語の確認をするという順番で勉強しました。日本史は歴史の流れが大切なので、最初からやり直しました。10月中旬には教科書が終わり、問題演習に入ったため、問題演習の復習と教科書の復習を並行して行いました。私は夏以降に教科書の復習をしましたが、それでは遅いです。3年の夏までに習ったところの復習は終わらせておいたほうがいいと思います。特編期間中は間に合いそうもないので、日本史しかやらない日がほぼ毎日続きました。日本史に集中した分、英語の成績が下がりました(あとで戻りましたが)。私文だから出来たことです。

※勉強法は人によって向き不向きがあるので、参考として読んでください。

問題を解くときに心掛けてほしいのは
1.マークでも頭の中で答えを出してから選択肢を見る
2.正誤問題でどこが間違いで何が正解なのかを考える
3.関連事項を書き出す
という点です。採点後も、教科書で対応箇所を読み返したり、書き足りない関連事項を解説、用語集で調べながら書き込んでいくようにしてください。調べた用語にマーカーで印をつけておくと、次に見たときに覚えようと意識するので記憶に残りやすいです。

大学の赤本は、手に入る過去問の数を考慮しながら少しずつ解いておいたほうがいいと思います。そして、赤本の「傾向と対策」と解いた印象をもとに過去問研究をしておくべきでしょう。センターの後に一般の勉強に移りやすくなるはずです。私は日本史の過去問研究をしていなかったので、対策が遅れてしまいました。試験日が比較的早かったので、本当に焦りました。また、上智を受ける人は過去問の復習は丁寧にやってください。私が受けた試験に、過去問と同じ資料と問題がでました。

資料問題対策は、教科書の資料や、資料集についてきた重要資料の冊子を読むようにしていました。でも、大学の過去問には同じ資料が何回もでるので、でてきた時に覚えるほうが多かったです。あとは、センター後に上智の過去問を解いてでてきた資料を覚えるといった感じでした。上智は教科書に載ってない資料をよく目にしますが、赤本に重要資料だと書いてあった資料は解説を見ながら覚えるようにしてました。幸い上智以外の対策はしなくてよかったので、過去問をとにかく細かく復習しました。

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I先輩
青山学院大学文学部史学科

まず、歴史についてですが私は多くの参考書を使いませんでした。重用したのは高2の時に買った、センターよりは本試験向けの問題集です。『入試に出る日本史B用語&問題2100』(Z会出版編集部編)です。けどこの問題集は『Z会お薦め参考書』の本に1回載ってただけで、他の先輩のオススメとかに一度も載ってませんでした…。けど私的には一番わかりやすかったです!!
とりあえず語句を覚えないと歴史はどうにもならないと思ったので、苦手なところを重点的にそれを繰り返しました。どうしてもわからない場合は、ノートや教科書を読み返しました。流れを掴めてなかったり、当時の外交関係などを理解してないことが、暗記が出来ない原因の場合が多いので。
また教科書も重用しました。歴史を勉強する際、教科書が一番有効です。それをセンターの2週間前ぐらいに痛感しました。いくら問題集をやっても、教科書をきちんと理解しない限り点数は上がらないと本当に思いまました。
なので教科書で流れを完璧にしたあと語句を覚えるのが良いと思います。私は逆にやってしまったので…。
教科書は試験の当日も休み時間に読みました。
また、試験1週間前ぐらいに赤本の傾向や対策を読んで、傾向に合わせて勉強しました。

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H先輩
筑波大学人文・文化学類/早稲田大学文学部

【私の日本史学習法】
私の場合、日本史の勉強は教科書を基本にして進めていきました。参考にならないかもしれませんが、私がどのように教科書を使ってきたか書いてみようと思います。

《定期テスト前の勉強》
①単語にマーカーを引く
まず初めに、教科書に目を通しながら、文中にでてきた「日本史の用語」(太字のものも太字でないものも、小さな文字で細くしてあるものも全て)にラインマーカーを引いていきます。同じ用語が数回出てきた場合は、最初に登場したところだけをチェックします。これは暗記するときの目印です。このようにすることで用語の見落としが減ると思います。
(ただし教科書に出てくる用語の中には、用語集にすら出てこないものや用語集の教科書掲載数が1や2のものもあります。私の場合、使用していた電子辞書に山川出版社の用語集が入っていたので、マーカーを引く前にいちいち辞書をひいて、だいたい掲載数が3か4以上のものにチェックを入れていました。ただ、これは時間がかかりますし、教科書に出てくる単語はほとんどが掲載数3以上のものなのであまり気にする必要は無かったかもしれません。)

②教科書を読みながら用語を暗記する
教科書を丁寧に読みながら、日本史の用語を暗記していきます。マーカーを引いた単語は全て覚えるようにします。暗記はとにかく紙に何度も書くなど、手を動かしながら行いました。(日本史では人名や法令のほとんどが漢字で表記されます。覚えたと思っていた用語でも急にどんな漢字なのか思い出せなくなったりするので、手を動かさずに暗記というのは結構危険でした。)
私は教科書を読むときはいつも、国語で評論の問題を解くときのように、シャーペンで重要だと思った文章に線を引いたり主語を丸や四角で囲って見やすくしたり、自由に書き込みをしていました。教科書は参考書などと違い、歴史を一つのストーリーのような文章で書いているので、ぱっと見たときに何に関する話なのか、またその文章の主語が何なのかがわかりにくかったので、とにかく自分が見やすいように書き込みをしました。それから、関連する事柄が次に何ページに登場するか・前に何ページに登場したかを
両方書いて対応させたり、似たような言葉が他にどのページに登場したかを書いたりなどすると便利でした。教科書は自分のものなので、どんどん自分の見やすいように書き込みをしていくと便利だし、そうすればとても愛着がわいて心強い相棒のようになると思います。
ただし絵画や仏像などの写真は教科書にはあまり載っていないので、文化史をやるときには資料集も利用して、写真をきちんと確認したほうがいいです。

③出来事の流れを暗記する
これは用語の暗記と並行して行うのですが、教科書を読んで、権力者とそれに関係する事件を中心に自分なりに時代の流れを(自分だけがきちんと意味を理解できていればいいので)かなりシンプルに書き出していきます。例えば8世紀ごろなら…

藤原不比等(宮子→文武天皇、光明子→聖武天皇)

長屋王
↓729長屋王の変
藤原四氏
↓病死
橘諸兄(聖武天皇――吉備真備・玄昉)
・740藤原広嗣の乱

藤原仲麻呂=恵美押勝(光明皇太后)
・淳仁天皇を擁立
・757橘奈良麻呂の変
↓光明皇太后死去
道鏡(孝謙太政天皇→称徳天皇へ重祚)
・764恵美押勝の乱
・淳仁天皇配流
・宇佐八幡宮信託事件←和気清麻呂
↓称徳天皇死去
光仁天皇(藤原百川らが迎える)

このような感じで、まず紙に書いていきます。そして、同じ内容を他の紙に転写→他の紙に同じものを見ないで書いてみる→答え合わせをして、もう一度転写またはもう一度見ないで書く…と、ある程度すらすら書けるようになるまで繰り返します。

④『10分間テスト』で確認
学校で購入した、一問一答式の問題集です。時代ごとに教科書を読んでひととおり暗記の作業をした後、数ページ一気に解きます。この問題集は教科書の対応するページも書かれており、自分がどれだけ基本的な内容を覚えられたのかを確認するのにとても役立ちました。教科書を暗記→10分間テスト→出来なかったところを確認→次の日もう一度同じ範囲を解く→出来なかったところを確認…という流れを繰り返せば、ひととおりの流れは覚えられます。また、授業で習っている時代より前の時代のことを自分が忘れていないか確認したいときなども、10分間テストをランダムに開いて解いてみたりしました。
しかし当然、これだけで教科書に出てくる用語を全てカバーできるわけではありません。私は用語を暗記するのには教科書を使い、この問題集はほんとうに「確認のテスト」という意識で取り組みました。なので、問題集には答えを書き込めるようになっていますが私はそこには書き込まず、漢字を確認するためにも毎回ノートに答えを書くようにしていました。
普段の勉強の流れも「教科書を読む→10分間テストで確認」というのが基本でした。丁寧に読んでいくと教科書には本当にたくさんの情報が載っています。私は教科書を何度も注意深く読んだつもりでしたが、それでも何気ない一文など、無意識のうちに読み流してしまっている部分がたくさんありました。問題演習で「こんな話は聞いたことがない」と思ったようなことでもよく読んだら教科書にきちんと書いてあった、という経験が何度もあります。(そのような「読み流してしまいがちだけれども重要な文」に気付いたときには、単語をチェックするものとは違う色のマーカーで文章全体に線を引くことにしていました。)授業で使っている教科書を何度も確認し、自分の見落としをだんだん減らしながら学習を進めていくというのは意味のあることだと思います。
しかし用語集に教科書の掲載数があるように、自分が持っている教科書に掲載されていない重要な用語というのもたくさん存在します。私の場合は、授業や模試、過去問演習などでそのような用語がでてきたときには、その用語に説明を加えて教科書の対応する箇所に書き込んでしまっていました。教科書に書き込んでしまうほうが教科書を読んだときにいつでも気付けるので、他のノートや紙に書くよりも私にとって便利でした。

《ノートまとめに関して》
私は日本史の全体的なノートまとめというのはやらずに、流れを覚えたいときには上に書いたように何度も紙に書くという方法をとりました。しかし「古代の東北経営」「社会・労働運動の進展」「近代の日中・日朝関係」など、テーマごとのノートまとめはしていました。教科書は時代の流れに沿って出来事が書かれているだけなので、その中で一つのテーマに関することを抽出して自分なりにまとめる、というのは必要だと思います。自分なりのまとめで一番役に立ったのは、「内閣ノート」を製作したことです。

[29]犬養毅(1931.12~1932.5)立憲政友会
1931・金輸出再禁止(蔵相・高橋是清による)
→管理通貨制度へ移行。綿織物の輸出拡大、イギリスに代わり世界第一位
1932・第一次上海事変
・満州国の建国を宣言(執政…溥儀)
→アメリカ、日本の一連の行動に対し不承認宣言。国際連盟理事団はリットン調査団を日中両国に派遣
・血盟団事件
井上日召らが井上準之助前蔵相や団琢磨三井合名会社理事長を暗殺
・五・一五事件
海軍青年将校らによって犬養首相射殺、総辞

元老西園寺公望によって穏健派の海軍大将斎藤実が後継首相に推薦され、大正末以来8年で政党内閣が崩壊(太平洋戦争後まで復活せず)

このような感じで、第一次伊藤・黒田・第一次山県・第一次松方・・・と組閣した順に、1ページ(吉田茂などやった内容が多い人は2ページ)に1人ずつ、代表的な出来事を年代順に書いていきます。上は犬養首相のページですが、[29]は組閣した順番が29番目ということ、名前の右の年号などは首相だった期間、その右は与党です。資料集の内閣が簡単にまとめてあるページをベースに、教科書を見ながら出来事を付け加えたり補足したりして作成しました。「第○次××内閣の与党を選べ」「△△事件が起こったときの内閣は?」などの問題は時々出題されますが、それはこのように内閣ごとにまとめないと、教科書を読むだけで解くのはきついと思います。とくに明治以降になると時代の流れがかなり前後して書かれています。私は日本史で入試を受ける人にはぜひ内閣ごとのノートは作成してほしいと思います。それから、内閣の順番はきちんと覚えたほうがいいです。

《年号に関して》
出来事の年号は、覚えたほうが絶対に便利でした。年号を直接答える問題はあまり多くありませんが、センター試験などでは並び替えの問題は必ず出ます。また、長い論述問題などでも文章を組み立てるために年号は知っておく必要があると思います。
ゴロ合わせの本を使うと楽に覚えられました。私が使用していたのは「元祖・日本史の年代暗記法(旺文社)」です。本屋では似たような本がたくさんが売っていたので、いろいろ見比べてゴロ合わせが一番気に入ったものを買いました。(これは、名前は違いますが、カシオの電子辞書にも内蔵されています。しかし書籍のほうがおそらく新しいので、内容が少し違います。また、年号が微妙に違うものもあります。)

《旧国名に関して》
私はずっと、旧国名は覚えなくても大丈夫だろうと思い、教科書の文章の中に出てきても無視していました。しかし三年の夏過ぎごろに一度覚えてみようと思い暇なときに教科書の地図を眺めるようにしたら、旧国名が今の何県あたりなのかとぼんやり分かるだけでも教科書の内容がずっとイメージしやすくなり、もっと早くから覚えるようにしていれば…と少し後悔しました。旧国名は覚えなくてもあまり困りませんが、余裕があれば、覚えておいて絶対に損はないと思います。

《難関私大に関して》
私はこれまで書いてきたように教科書をベースに日本史の勉強を進めてきて、センター試験でもなんとか高得点をとることができました。しかしセンター後に早稲田大学文学部を受験することを決め、その過去問を解いたときにはその難しさに驚きました。教科書にも資料集にも載っていない、本当に今まで一度も聞いたことのような事柄がいくつも出題されます。私はただ特別な対策はせず過去問を何年分か解いただけで本番に臨んでしまったのですが、難関私大で日本史を使いたいという人は早めに日本史の先生に相談しておいたほうがいいような気がします…。
知らない問題はほんとうに答えが書けないので、私は教科書レベルの問題を落とさないということだけを注意して本番の入試を受けました。自己採点では日本史はちょうど6割くらいでした。英語と国語で三教科の合計を引き上げることができたのでよかったのですが、ほんとうに運が良かったから合格できたのだと思います。後輩で同じ学部を受けたいと思う人がいれば、日本史は早めに先生に相談してきちんとした対策をした方がいいと思います。
なんだか長くなってしまってすみませんでした。それから、ノートの例の内容が間違っていたりしたらごめんなさい。私の日本史の勉強法は以上のような感じです。ほんの少しでも後輩の役に立つことがあればいいなと思います。